ソニーの介護、“人材不足と無縁”のワケ

2016/08/05 04:00
大下 淳一=日経デジタルヘルス

 東京・世田谷区の祖師ヶ谷大蔵駅近くに2016年4月、介護付有料老人ホームがオープンした。「ソナーレ祖師ヶ谷大蔵」。ソニーグループが自ら開設した初めての有料老人ホームである(関連記事)。

ソニー・ライフケアの出井氏
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 立ち上げに当たり、同社グループの介護事業を担うソニー・ライフケアは2015年7月から、職員の採用募集を始めた。一般社員やパートを含め、募集定員は34人。ただでさえ介護現場の人材不足が叫ばれる環境下、世田谷区は大手介護事業者の牙城。「人材が集まらないのでは、と行政からもストレートに質問された」とソニー・ライフケア 代表取締役社長の出井学氏は明かす。

 ところが、その懸念は杞憂に終わった。ふたを開けてみると定員の3倍、101人からの応募があったのだ。

 ソニーブランドゆえか。そうではない、という。介護パート職種を例に挙げれば「ソニーグループだから、という入社動機は5%にすぎなかった。ソニーブランドを意識していた人はほとんどいない」(出井氏)。

 では何が功を奏したのか。「介護に対する考え方、商品企画、そして従業員に対する目線が評価された」(出井氏)。半年を越える採用期間を確保したことや、採用活動費を惜しまなかったことも大きい。だが決め手となったのは、従業員とのマッチングを重視した商品企画や面談にあったと出井氏は強調する。

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