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信州大にスマート治療室「SCOT」、脳腫瘍摘出手術を実施へ

今後2年間で40症例の臨床研究でシステムを評価

2018/07/11 11:00
増田 克善=日経デジタルヘルス

 信州大学医学部附属病院に、次世代手術室プラットフォーム「スマート治療室」のスタンダードモデルが完成した。2018年7月末に最初の症例として脳腫瘍摘出手術を実施し、約2年間にわたって臨床研究を行う。日本医療研究開発機構(AMED)と東京女子医科大学、信州大学が同年7月9日に開催した記者会見で発表した。

信州大学医学部附属病院に完成した「スマート治療室」全景
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 スマート治療室は「SCOT(Smart Cyber Operating Theater)」と呼ばれるコンセプトで、AMEDや東京女子医大、信州大学、広島大学など5大学と、デンソーや日立製作所など11社が共同プロジェクトとして開発してきた(関連記事)。基本モデルの「ベーシックSCOT」、標準モデルの「スタンダードSCOT」、最終形の「ハイパーSCOT」の3モデルがある。

 このうちベーシックSCOTは広島大学病院が導入し、脳外科および整形外科で臨床研究を行っている。ハイパーSCOT(プロトタイプ)は東京女子医大が設置して開発を進めている。

 今回、信州大学医学部附属病院に設置されたスタンダードSCOTは、スマート治療室の中核技術である「OPeLiNK」によって手術室のほぼすべての機器が接続されたモデル。OPeLiNKはデンソーが中心となって開発した技術で、産業界で普及しているミドルウエア「ORiN(Open Resource interface for the Network)」を応用した汎用性の高い治療室用インターフェースである。現在、40種類以上の医療機器が接続でき、時間情報と空間情報がタグ付けされた各機器のデータを同期して統合化し、医師やスタッフで共有できるという。

17種の医療機器が接続され、同期データを統合して4Kモニターに表示
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 信州大学医学部附属病院では、17種類の医療機器がOPeLiNKで連携する。具体的には、オープンMRI(0.4T)、麻酔器・生体情報モニターなどの手術部門システム、輸液・シリンジポンプ、電気メス、術中病理組織検査を行うフローサイトメーターなどである。これらで得た情報は80インチの4Kモニターに統合表示される。

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