GEヘルスケア・ジャパンは2018年4月11日、「2018年成長戦略発表会」を開催し、同社代表取締役社長兼CEOの多田荘一郎氏が登壇した。検査・診断・治療・予後の全領域で、コストを抑えつつ個別化したケアを提供する「Precision Health(プレシジョン・ヘルス)」に注力する方針を示した。「プレシジョン・ヘルスに向かって経営を進め、医療のコスト上昇や質のバラつきなどの課題解決につなげていく」(多田氏)。

GEヘルスケア・ジャパン代表取締役社長兼CEOの多田荘一郎氏
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 GEヘルスケアが打ち出したプレシジョン・ヘルスは、患者にとってよりよい結果(アウトカム)を医療現場が効率的に提供することを支援しようというコンセプト。検査・診断を対象とする「プレシジョン・ダイアグノスティックス」、治療を対象とする「プレシジョン・セラピー」、予防・予後を対象とする「プレシジョン・モニタリング」、という3つの要素から成る。

 プレシジョン・ダイアグノスティックスでは、単一のモダリティや標準化されたプロトコルに頼る診断ではなく、画像診断(体内診断)と体外診断(in-vitro diagnostics)の結果を突合するなど、複数の検査・診断手法を組み合わせて、患者の病態をより正確に把握できるよう支援する。画像診断と体外診断の連携については、スイスRoche社と協業を進めているとした。得られた画像情報などを時系列・統合的に解析する手法として、AI(人工知能)も積極活用する。

 プレシジョン・セラピーでは、同社が強みを持つ技術やノウハウを治療支援に活用する。「アナリティクスや3Dプリンターなどの手法も生かし、精度の高い治療や術前計画を支援する」(多田氏)ような取り組みだ。そしてプレシジョン・モニタリングでは、普段からの患者状態をモニタリングすることで、病気の罹患や重症化を事前に防げるよう支援する。

 こうしたプレシジョン・ヘルスを推進する上で鍵を握る要素として、多田氏は「製薬企業や治療機器メーカー、ヘルスケアカンパニーなどとのパートナーシップ」を挙げた。「我々が幅広いポートフォリオとプラットフォームを持つからこそ、こうした協業が可能になる。パートナーと我々が共に学び、成長できるようなプラットフォームを、(GEグループの開発手法である)FastWorksなど我々のカルチャーの部分を含めて提供していく」(多田氏)とした。