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「医用画像診断にAIを本格展開」、シーメンス

事業戦略の柱に位置付け、プレシジョン・メディシンにも活用

2018/04/09 16:30
大下 淳一=日経デジタルヘルス

 シーメンスヘルスケアは2018年4月5日、報道機関向け説明会を東京都内で開催し、事業戦略や「2018国際医用画像総合展(ITEM 2018)」(2018年4月13~15日)への出展について説明した。登壇した同社代表取締役社長兼CEOの森秀顕氏は、撮影条件の最適化や読影支援など、医用画像診断の幅広い領域に人工知能(AI)を活用する方針を明らかにした。

シーメンスヘルスケア代表取締役社長兼CEOの森秀顕氏
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 同社はプレシジョン・メディシン(個別化医療)の拡充、医療サービス提供の変革、患者満足度の向上を重点テーマに掲げ、これらすべてにまたがって医療のデジタル化を推し進める。そのデジタル化戦略の柱に位置づけたのがAI活用であり、大きく4つの対象領域を想定している。

AIを幅広い領域で活用する
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 第1に「画像診断装置自体(の性能)を良くする」(森氏)ような使い方。撮影条件や画像再構成処理の最適化、操作の自動化などにAIを使い、より簡便なワークフローで品質の高い画像が得られるようにする。

 第2に、撮影画像から異常陰影などを指摘して読影を補助する画像診断支援。「ディープラーニング(深層学習)を使えば読影医をしのぐ正確さで診断できる可能性があり、既に各疾患においてAIによる読影のアルゴリズム自体はできつつある。海外では医療機関と共同で臨床研究を行っており、日本でも研究レベルでは医療機関との取り組みを始めるところだ」と森氏は説明する。

 第3に、患者それぞれの病態などに応じた個別化医療への応用。「仮想空間上に患者のデジタルツインをつくり、体全体の状態を解析して、どのような検査や治療が必要かをAIがサポートして判断する」(森氏)ような使い方である。そして第4に、患者集団を対象にしたポピュレーションヘルスマネジメントへの応用。

 森氏は「シーメンスはハードウエアの会社と見られがちだが、(AIなどの)ソフトウエアでも長い歴史がある」とし、AIを活用した製品・サービスを既に30品目以上販売していることや、機械学習や深層学習に関して多数の特許を取得済みであることをアピールした。国内外で「臨床側との協業を進め、我々のAI技術を鍛えあげていきたい」(森氏)とする。

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