健康医療情報活用のプラットフォームを提供、富士通

2022年度末に120団体へ、海外展開も計画

2019/02/14 18:00
河合 基伸=日経 xTECH/日経デジタルヘルス

 富士通は、個人の健康医療情報といったパーソナルヘルスレコード(PHR)を、安心・安全に管理しながら活用できる統合管理基盤PaaS(Product as a Service)「ヘルスケアパーソナルサービスプラットフォーム」を開発し、2019年2月13日にサービス提供を開始した。個人によって管理された健康医療情報を、本人の意思に基づき活用できるようにして、健康的な生活を支える新たなサービスの創出を支援する。

 健康医療情報を活用したサービスの提供を目指す企業や地方公共団体を対象に、2022年度末までに120団体への販売を目指す。国内だけでなく2019年度中には海外向けサービスの展開も計画する。

データ利活用のイメージ
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 同社の第二ヘルスケアソリューション事業本部 本部長代理の今井良輔氏は、都内で開催した記者会見で「健康医療情報は病院や自治体、企業などに分散しており、その価値を十分に生かせていない」と現在の課題を指摘した。課題解決のために「データを一元的に管理できる基盤の構築を進めてきた」とする。開発を担当した第二ソリューション開発部長の田中良樹氏は「ヘルスケアに特化したプラットフォームは世の中に存在しない。業界初だ」と力を込めた。

 機微な情報を扱えるように、個人の同意に基づいたデータアクセスコントロールの機能や、厚生労働省などの3省3ガイドラインに対応した。個人の同意に基づいたデータアクセスコントロールは、ユーザー登録や認証管理などの「利用者管理」、サービスごとの同意状況を管理したり同意文書を表示したりできる「同意管理」、サービスを開発する上で個人情報へアクセスするAPI「利用者管理API」といった機能で構成する。家族などの第三者を含めたユーザー管理機能によって、登録された利用者間でのアクセスコントロールを実現する。

個人の同意に基づいたデータアクセスコントロールを実現する
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 データの管理・運用については、医療情報システムに対する各ガイドラインに記載があるクラウド事業者が守るべき項目に対応する。具体的には、厚生労働省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン 第5版」、経済産業省の「医療情報を受託管理する情報処理事業者における安全管理ガイドライン」、総務省の「クラウドサービス事業者が医療情報を取り扱う際の安全管理に関するガイドライン 第1版」に対応した。このほかに、電子カルテシステムなどの業務システムと連携したサービスの開発効率を高めるためにAPIなどのツールを提供する。