高速バス事故の悲劇、IoTと健康経営で防げ(page 2)

WILLER EXPRESS、ウエアラブルで運行安全強化

2018/02/15 12:30
大下 淳一=日経デジタルヘルス

健康起因の事故に一手

 普段からの健康管理支援に関しては、合弁会社を含め500人近くが在籍する運転手に対して、「脳ドック」「心不全診断」「眼底検査」「睡眠時無呼吸症候群スクリーニング検査」という4種類の健診を実施。対象年齢もここにきて広げている。例えば脳ドックは、従来は40歳以上の乗務員を対象にしてきたが、2017年からは20代を含めて全員を対象とした。

 同社に脳ドックを提供しているメディカルチェックスタジオ東京銀座クリニック院長の知久正明氏は、バス運転手は緊張や疲労、眠気に襲われて事故を起こしやすい環境にあり、タクシーやトラックの運転手と比べても事故発生リスクは高いと指摘する。運転手が走行中に脳血管疾患を発症することによる事故も増えているという。「脳動脈瘤が破裂し、くも膜下出血を起こして意識を失うと、車両を路肩に停止させることさえできなくなる。運転手の脳疾患を事前に見つけることが大切だ」(同氏)。

新木場BASE内のカフェテリア
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出発前の乗務員に対しては呼吸中のアルコール濃度検査などを行う
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 健康管理支援の一環として新設した「新木場BASE」は約80室を備える宿泊施設。地方からの夜行便の運転手などに睡眠や食事の場を提供する。

 個室や浴室、シャワールームのほか、カフェテリアを設置。会社契約アパートなどに宿泊する場合にはコンビニ弁当で済ませることも多いというバス運転手に、健康を意識した食事を提供する。メニューは日替わりで「エネルギー500kcal台、塩分3g未満、野菜量約230g」などを意識した内容。各メニューには栄養成分を表示し、健康管理への意識を醸成する。

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