特集

「間違った雑草対策でメガソーラーが悪者に」。緑地雑草科学研究所・理事に聞く(第3回)(page 7)

メガソーラービジネス・インタビュー

2016/10/12 00:00
金子憲治=日経BPクリーンテック研究所
印刷用ページ

メガソーラー向け管理プランの整備を

――複数の防除技術を組み合わせ、メガソーラーに合った除草管理プランを作成する必要性があると言っても、実際に、それを依頼できる雑草対策の専門家は、周囲にいません。

緑地雑草科学研究所の伊藤幹二・理事(マイクロフォレスト リサーチ代表)
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます

伊藤(幹) 農業分野の雑草防除は、作物ごとに管理マニュアルが出来上がっています。これらは国が支援して、何十年もかけて構築してきたものです。メガソーラーに関しても、まず国や業界団体などが資金を出し、雑草対策の基礎的なマニュアルを構築し、事業者はそれをベースに管理していく、というのが理想に感じます。

 また、緑地雑草科学研究所では、適切な雑草防除プランの実現に貢献できるような人材を養成する取り組みも進めています。「雑草インストラクター育成」プロジェクトがそれで、緑地や施設の管理に携わる人たちに、雑草防除に必須の体系的な基礎知識と、実践的な応用力を身に着けてもらうのが目的です。

 国内の太陽光発電所は、造成してまだ2~3年なので、対症療法的な機械除草などでも、何とかなっています。今後、背の高い多年草が徐々に増えていくと、地下茎を張るので適切な管理プランを策定しないと手に負えなくなります。

 メガソーラーが、21世紀の里山の造営物として、地域の基盤産業になるか、それとも、地域環境への加害者になるか、関係者の努力とやり方次第と言えます(関連記事:「雑草の繁殖戦略に除草剤で対抗する」。緑地雑草科学研究所・理事に聞く=第4回)。

「緑地雑草科学研究所に聞く」シリーズの一覧

  • 記事ランキング