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特集

「間違った雑草対策でメガソーラーが悪者に」。緑地雑草科学研究所・理事に聞く(第3回)(page 4)

メガソーラービジネス・インタビュー

2016/10/12 00:00
金子憲治=日経BPクリーンテック研究所
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クローバーに防草効果はない

――こうして見ると、費用対効果の高い管理技術として、被覆植物に優位性があるように感じます。実際にクローバーを植栽しているメガソーラーをよく見かけます。

緑地雑草科学研究所の伊藤操子・理事(京都大学名誉教授)
(出所:日経BP)
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伊藤(操) シバの防草効果を研究したことがあります。シバを植栽後、1、2年の間は、種が落ちて定着する雑草もありますが、3年すると、ほぼ雑草は生えなくなります。シバの茎葉が地面との間に密集してバリアーになり、落下した種子の発芽を阻害する効果が確認できました。シバは、保水効果や景観上もメリットがあるため、米国などでは、多くの施設で採用されています。

 ただ、クローバー(シロツメクサ)の防草効果については懐疑的です。クローバーは、「緑肥植物」として、牧草や果樹園に植栽しますが、雑草を抑える効果は、限定的です。夏季の高温乾燥時に衰退するので、通年の被覆植物としては適切な種とはいえません。

――国内の多くのメガソーラーでは、地域社会に配慮して、除草剤の利用を控えているケースが目立ちます。

伊藤(操) 日本では、「除草剤はダメだけど、機械除草は良い」という風潮があります。除草剤の代わりに草刈機で刈り取る、という考え方ですが、そもそも除草剤と機械除草では、機能が違います。除草剤には、刈り取りよりも抑草期間が長いものや、地下茎の成長点に作用して多年草を根絶できるものもあります。

 除草剤のイメージが悪化したのは、こうした優れた機能を持つ化学薬剤の利点などを、自治体や事業者が認識しておらず、メーカーも積極的にアピールしてこなかったことも1つの要因になっていると思います。

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