日本の状況について、教えてください。

 日本における2016~18年の3年間の出荷量は、出力約700MWで安定して推移しています。2019年は、ここまで毎月、前年同月比を上回っており、通年で800MW以上を予想しています。

カナディアン・ソーラーのYan Zhuang社長 兼 最高商務責任者(CCO)

 この数値は、カナディアン・ソーラー・プロジェクト(東京都新宿区)が開発している発電プロジェクトへの供給分を除く、純粋な外部の顧客向けの出荷量です。

 カナディアン・ソーラー・プロジェクトは、日本においてすでに、合計出力約240MWの太陽光発電所を稼働させています。金融機関からの融資枠も330億円以上に拡大し、今後も積極的に日本で太陽光発電所を開発・運営していく方針です。

 一方で、世界全体の太陽光発電のトレンドは、自家消費に向かっています。日本も、その方向を主導できる国の一つだと見ています。

 太陽光発電にとって、望ましいのは、フリーな市場であることです。市場の立ち上げ当初は、市場を広げるために政策による支援や補助が必要なことは理解しています。しかし、市場の拡大が一定以上に達したら、フリーな市場に誘導していくべきです。そうしない限り、本当の意味での「市場の成長」とは言えないと感じています。

 日本の太陽光発電市場は、より持続性が求められる状況に変わってきていると思います。日本でも他国と同じように、購入電力よりも安く発電できる「グリッドパリティ」を迎えつつあるのではないでしょうか。

 太陽光パネルメーカーの競争は、以前のパネル単品のコスト競争から、発電効率、均等化発電原価(Levelized Cost of Electricity : LCOE)、信頼性、バンカビリティなどが、より求められる市場になり、競争の形を変えてきています。

 今後は、太陽光発電と蓄電システムの協調制御、両面発電型太陽光パネルと追尾型架台を組み合わせるなど、発電量の最大化がさらに追求されるようになるでしょう。

 太陽光発電と蓄電システムの協調制御では、電気自動車(EV)に搭載された蓄電池の活用もポイントです。カナディアン・ソーラー・ジャパンは、日産自動車と提携し、この取り組みで大きな一歩を踏み出しました(図1関連ニュース)。

図1●住宅の太陽光発電を日産のEV「リーフ」に貯めて使う
(出所:日産自動車、カナディアン・ソーラー)
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 太陽光パネル単品だけではなく、より川下のノウハウや知識を集約し、一貫したソリューションとして提案、供給することが重要になってきています。カナディアン・ソーラーは、発電事業を含めた川下の事業に積極的に取り組んできました。その経験が、より生かせる状況になりつつあります。