経済産業省・新エネルギー対策課の松山泰浩課長(出所:日経BP)

再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)の見直し法案が閣議決定され、法律改正の準備が進んでいる。経済産業省・新エネルギー対策課の松山泰浩課長に、見直しに至った経緯や変更点などを聞いた。前半では、再生可能エネルギー導入の3つの壁などについて(関連記事)、そして、後半では、FIT見直しの具体的な内容とその狙いなどがテーマとなった。

――現在の固定価格買取制度(FIT)の問題点をあえて一言でいうと、何ですか?

松山 やはり太陽光発電が短期間に多く入り過ぎました。より正確にいうと、高コストで入り過ぎているのです。しかも、投資目的を狙った出力50kW未満の低圧案件がものすごく多い。本来、高圧連系の規模を持つのに分割して低圧に連系する「低圧分割」に代表されますが、こうした案件は、投資商品として売られ、投資した事業者のほとんどはしっかりとメンテナンス(点検・保守)して発電事業を行うという意識に乏しい。

 重要なことは、一度作った発電所を、誰かがしっかりとメンテナンスして、健全に運営して発電し続けることです。そうした意味では、誰が資本を出してもよいのです。その設備を引き受けて、きちっと運営・保守していれば、何の問題もありません。

 日本のFITの特殊性は、低圧連系を含め中規模クラスの太陽光が大量に入ってきており、その管理が難しくなっていることです。これは大きな問題で、そのことが、未稼働の案件が続出する背景にもなっています。これを健全化し、安定して発電できなければ、2030年における電源構成のベストミックスで掲げた再エネの比率(22~24%)を実現できないし、高コストになる可能性があります。