低圧配電線は、高圧配電線の電柱に固定された設備を起点としている。電柱に取り付けられた変圧器を通して、高圧から低圧に変圧し、そこから低圧の電気を配電している。変圧器には、高圧配電線から接続された、「高圧引下線」と呼ばれる電線を通じて電気が送られている。

 この「高圧引下線」が外れ、空中に垂れ下がっていたことが原因だった。低圧配電線に住宅などの需要家が接続されていれば、停電の通報ですぐに気付くが、今回の例の場合は、この事業用の低圧太陽光発電所しか連系していなかった。このような場合、電力会社が断線に気付くのが遅れるものと思われる。

 東京電力グループが「高圧引下線」を適切に接続し直した後、連系が復旧した。電力会社側に原因がある売電停止であることから、こうした調査や対応は迅速だった。

 東京電力グループによる説明では、この場所の高圧配電線は元々、近くに木が立っており、木の枝などが電線などに触れやすい状況にある。今年の夏から秋には強い台風が多く通過し、例年よりも強い風が吹くことが多かった。その際の強風によって、枝が触れるなど、「高圧引下線」が強く揺すられたことが原因ではないかとの説明だったという(図2)。

図2●電力会社による対応は早かったという
強風で枝が当たり、電線が強く揺すられたことが原因と推測(出所:エネテク)
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 最近、エネテクが調査を担当した発電所では、四国電力管内の低圧太陽光発電所でも、同じような電線の外れによる売電停止の例があった。

 四国の例では、台風が通過した後、発電が止まった可能性のある低圧太陽光発電所があることが、エネテクの監視センターで確認され、現地に駆け付けて調査した。