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トラブル

点検時の歩行すら危険、斜面下ギリギリまで太陽光パネルを配置

エネテク 第12回

2018/06/21 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 今回のシリーズでは、エネテク(愛知県小牧市)が、太陽光発電所の点検やO&M(運用・保守)サービスを担う中で対応してきたトラブル事例を紹介している。同社は、2007年に設立された電気設備工事会社で、太陽光発電の施工も多く担当してきた。O&Mサービスでは、点検時に原因分析だけでなく、状況によっては、その場で不具合の原因を解消するといったワンストップの対応が特徴となっている(関連コラム)。

 今回紹介するのは、点検の依頼を受けて、現地に向かってみると、そもそも巡回することから苦労した太陽光発電所の例である(図1)。

図1●急な斜面を下らなければ近づけない
点検のための歩行中に、転げ落ちたこともあったという(出所:エネテク)
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 点検の依頼を受けた経緯は、「何らかの不具合が生じた」ということではなく、稼働してから一度も点検したことがないため、「一度点検してほしい」という要請だった。出力は1MW近くの規模である。

 現地に到着してみると、まず「どうやって発電設備に近づけばよいのか」と考え込んでしまうような場所だったという。稼働後のメンテナンスに十分、配慮しているとは見えない設計となっていた。

 道路わきの斜面の下に立地している。この斜面は急で、下りて平らになった場所には、ギリギリまで太陽光パネルが並んでいる(図2)。このため、斜面以外には、足の置き場がない。

図2●平坦地に空きスペースがほぼなく、作業が難しい
急な斜面ギリギリまで太陽光パネルを寄せている(出所:エネテク)
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 点検の従事者が、たまたま登山の経験が豊富で、斜面を苦にせず歩けるといった稀なケースを除き、こうした場所の歩行は難しい。エネテクの場合も同じで、点検の従事者全員が、急な斜面を歩くことに長けているわけではない。

 このため、点検のために斜面を下りたり横切っている間に、足を滑らせたこともあった。幸いに、落ちたところで太陽光パネルに頭を打つ、というような事故は起きなかった。しかし、それはたまたま運が良かったと感じるくらい、点検時の安全確保が難しい状況だったという。

 草刈りもできないのではないかと思われるようなパネル配置で、今後、仮にパネルを交換する必要が出てきた場合にも、作業の安全確保が問題になりそうだ。20年間の長期の安全性で、疑問を多く感じる発電所だったという。

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