反射光が入らず温度が低下?

 こうしたなか、原告は、2016年9月に以下のような温度データを提出した(図5)。これは、2015年と2016年の6月、7月、8月の最高気温平均を、姫路市内と原告宅で記録したものだ。姫路市内は気象庁の公表したデータ、原告宅は原告が測定したもの。原告宅の2階リビングの出窓に置いた温度計で、クーラーを付けずに扇風機を回し、窓を開けて網戸にした状態で測定した。

図5●姫路市内と原告宅の最高気温平均(2015年と2016年の6~8月)。大規模な植樹の影響で原告宅の温度は下がった
(出所:裁判記録をもとに日経BP作成)
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 これを見ると、姫路市内では2015年よりも2016年の方がやや暑かった一方で、原告宅では2015年よりも2016年の方が、明らかに温度が下がっている。これに関して原告は、「2016年3月の大掛かりな植樹によって2階にはほとんど太陽光パネルからの反射光が入らなくなった。2015年より最高気温が下がったのはそのためで、逆に言うと植樹前にはパネルからの反射光で室温が上っていたことが証明された」と結論付けた。

 原告宅の気温データでは、2015年に最高気温が40度を超えた日数は、6月には3日、7月には8日、8月には19日にも及んだが、2016年の6~8月には40度を超えた日は一日もなかった。このことから、原告は、「大規模植樹前の2015年夏は、太陽光パネルの反射光により、受忍限度を超えた温度上昇があった」と、主張した。