2018年夏から秋にかけて、国内各地で記録的な強風や豪雨を伴う台風の通過が相次いだ。住宅や社会インフラ、山林、河川などに大きな被害をもたらし、それらの地域に立地している太陽光発電所のなかには、大きく損壊するなど被害を受けたものもあった。9月30日に日向灘を強い勢力で通過し、宮崎県内を暴風雨にさらした台風24号によって、同県内で被災した太陽光発電所の例を紹介する(その1:基礎ごとアレイが吹き飛ぶ、その2:スクリュー杭が抜けアレイが吹き飛ぶ、その3:国道沿いの太陽光パネルが吹き飛ぶ、その4:低圧太陽光・12段の大型アレイ、「凧揚げ」のように煽られ損壊)。

 今回紹介するのは、ほかにほとんど例をみないようなタイプの事業用低圧太陽光発電所である(図1)。宮崎市内に立地し、低圧配電線に連系している。

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平屋の左右に、平屋と同じような高さと大きさで建つ
(出所:近隣地域の住民)
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 農地の前に三つの建物などが並んで建っており、そのうち二つが太陽光発電所となっている。

 農業の作業場を兼ねたような平屋の住宅を挟むように、両隣にこの平屋の住宅兼作業場と同じような高さ、大きさで、太く頑強そうな鋼板で構成された構造物が二つ建っている。隣の平屋の建物から、壁と屋根材を省いたような構造で、この建物の屋根の上に太陽光パネルが並び、太陽光発電所となっている。

 住宅も含めた複数棟が隣接したまったく同じような太陽光発電所が、約50m離れた場所にもある。いずれも、農業も営む地元の地主一家による発電所のようだ。

 通常の太陽光発電所であれば、設置する場所の土の状態や、アレイ(太陽光パネルを架台に固定する単位)の構成とその荷重、想定される強風や積雪に十分に耐えうる荷重への耐力などから、基礎や架台を適切に設計する。

 その中で、想定される最大の荷重や耐力、長期信頼性などを満たしつつも、できるだけコンクリートや鋼材などの使用量が少なく、コストを減らすように工夫する。

 しかし、この事業用低圧太陽光は、その逆をいく。隣の平屋の建物と同じような鋼材で、同じような広さ、高さで構成され、太陽光パネルを並べる目的だけなら、本来は必要と思われる強度などを大きく超えるように見える、贅沢な設計となっている(図2)。

重厚な鋼材が使われている
(出所:日経BP)
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