第3段階の「バイパス回路の断線」は、バイパス回路検査装置による測定か、パネルのI-V特性の測定値から把握する。現地調査では、2件でバイパス回路の断線を確認した。

 第4段階の「はんだの配線接続部の断線、または異常発熱」が生じているかどうかは、ストリングの開放電圧の測定や、配線路探査器により確認できる。パネル内で異常発熱している場所は、赤外線カメラによる温度分布の画像から把握できる。

 これらの結果、はんだの配線接続部で異常発熱している太陽光パネルは、確認できなかった。しかし、配線接続部が断線しているパネルは、2件の現地調査対象で発見した。

 不具合を生じていたパネルの開放電圧を測定すると、「0V」を示した。この結果からバイパス回路とはんだの配線接続部の両方が、同じクラスタ内で断線していることがわかった。

 この段階でも、推定した発火プロセスの連続性を検証した。第4段階の「はんだ配線接続部の断線」を確認した太陽光パネルには、第1段階の「高抵抗化」の進行によって熱影響を受けたとみられる黒い変色を確認した(図5)。

図5●はんだ配線接続部(左)と、バイパス回路(右)それぞれで変色した部分
(出所:消費者庁)
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 高抵抗化したとみられる場所と同じクラスタ内では、第3段階の「バイパス回路の断線」が生じている。ジャンクションボックス内に充填された樹脂に、第2段階の「常時通電」の熱影響を受けたことによるとみられる褐色の変色も確認した。

 この様子から、第4段階が発生しているクラスタ内の配線接続部から第1段階の不具合が、第3段階が発生しているクラスタのジャンクションボックス内で第2段階の不具合が確認でき、第1段階を経て第4段階が発生し、また第2段階を経て第3段階が発生したと考えられた。

 これらはすべて同一のクラスタ内で生じていたことから、このパネルは、第1段階から第4段階の順に進み、はんだ配線接続部が断線した可能性が高いとしている(図6)。

図6●バイパス回路の変色(左)と、バックシートの膨れ(右)
(出所:消費者庁)
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