地震直後、資格者は札幌で待機

 揺れの大きさと、メガソーラーの規模から考えると、「苫東安平ソーラーパーク」の設備が受けた直接的な損傷は、軽微だったとも言える。むしろ、事業的に影響が大きかったのは、地震により大規模停電、いわゆるブラックアウトが発生したことで、系統連系する再生可能エネルギー電源もすべて解列して、売電事業がストップしたことだった。

 9月6日に大地震が発生すると、「苫東安平ソーラーパーク」も電力系統側の停電を感知して解列し、自動的に稼働を停止した。

 その後、停電は道全域に広がり、7日に経済産業省は、完全に復旧するまでには1週間程度の時間を要するとの見込みを公表した。札幌など道央では道路の信号機も止まり、携帯電話もつながらないなど、社会活動が停滞する状況が続いた。

 「苫東安平ソーラーパーク」の保安管理業務は、日本テクノの札幌営業所が担っており、系統連系に関わる作業や管理責任を持つ電気主任技術者も札幌市内に常駐していた。地震後、同社は、SBエナジーのほかO&M(運営・保守)を担う東芝と連絡を取りつつ、混乱が収束するまで電気主任技術者は札幌で待機することになった。

 8日以降、停電の復旧が進んできたことから、電気主任技術者など日本テクノの技術者は、10日に安平町のサイトに入り、O&M担当者と協力し、13日までに166haもの敷地と外周をくまなく巡回し、受変電設備、基礎架台とアレイ、パワーコンディショナー(PCS)筐体、外周柵などの状況を目視で確認した。この時の点検によって、一部のアレイが傾いているほか、損傷は見られないことが分かった(図9)。

図9●連系変電設備やサブステーションの損傷は見られなかった
(出所:日経BP)
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 そして、14日にSBエナジーと、今後の方針について協議し、安全確保に万全を期すため、「系統連系して再稼働する前に、すべてのPCS筐体の扉を開けて内部の状態を確認し、158台のPCS本体を直接、目視確認する」との方針を決めた。