探訪

「震度6強」を乗り越えた111MWのメガソーラー、北海道安平町で順調に再稼働(page 3)

損傷は「軽微」も、再連系までに2週間を要す

2018/12/18 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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杭基礎が「前のめり」に傾く

 同発電所では、杭基礎に架台を固定し、アレイ(パネルの設置単位)を設置角30度で取り付けている。アレイはパネル42枚(14段×3列)で構成し、1アレイを前後1本、横方向に9本の杭基礎で支えている。積雪に配慮して地面からのパネル最低部の設置高は1m。結果的にアレイの最高部は地面から2.5mに達する。

 地震後、一部のアレイが前側(南側)に杭基礎ごと前のめりに傾いていた。目視で確認すると、傾いたアレイは、正常なアレイとの間に隙間ができている(図5)。

図5●正常なアレイとの間に隙間ができた
(出所:日経BP)
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 現在、専門家に依頼し、傾きなどの状況、耐久性への影響を精査している段階だが、明らかな傾きが見られるのは10アレイ前後で、パネル数百枚分になる。発電所全体の規模は約1万アレイ(パネル約44万枚)に達することから、損傷した割合は、0.1%程度にとどまる。すでに同発電所は、運転を再開しているが、傾いたアレイも含めパネル間をつなぐケーブル配線には全く異常はないため、発電自体に影響はないという(図6)。

図6●ほとんどのアレイは「震度6強」にも耐えた
(出所:日経BP)
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 発電事業のアセットマネジメントを担うSBエナジーは、修繕の必要性や方針・方法など今後の対応については、専門家による調査分析の結果を見て、判断してきたいという。

 今回の地震で傾いた基礎・架台は、あちこちに分散しているのではなく、敷地全体の北側、南北に細長いエリアに集中している。東西に伸びたアレイの列のうち、このエリアにあたる数アレイが傾いていた。被災した場所は敷地を囲むフェンスを隔てて、今でも南北に小川(水路)が流れている。こうした周辺地形から、傾いたエリアには、かつて谷戸や水道(みずみち)などがあり、その影響で地耐力が弱くなっていた可能性もある。

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