火山灰の影響はわずか、洗浄の効果も検証

 鹿児島には、台風の通過も多い。稼働後の約4年半の間にも、強い風を伴う台風がいくつか通過した。

 メガソーラーの周辺は山に囲まれている(図7)。台風の通過時には、これが防風林の役割を果たし、発電所内への強風の影響を抑えているという。山の影は、発電所の建設では、パネルの設置場所の変更につながったが、防災上は利点となった。

図7●3方を囲む山が防風林のように機能
(出所:日経BP)
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 台風による損壊を懸念しているのは、メガソーラー入り口にある門だという。このため、事前に門とフェンスを縛る、重しとなるブロックを追加して倒れることを防ぐといった措置を講じている。この結果、強風による損壊などは一度もないという。

 また、発電所は、九州を代表する二つの火山、桜島と新燃岳のほぼ中間に位置している。

 桜島は日常的に噴煙を上げる一方、新燃岳は、2017年秋、2018年春から夏にかけて、比較的大きな噴火が起きた。いずれの噴火でも、これまでのところ発電量を大きく減らすような量の火山灰がパネルを覆ったことはないとしている。

 桜島、新燃岳ともに、火山灰が周辺地域に降り落ちる場合、風向きによって、幅2kmほどの帯状の範囲に多く降灰する傾向があるという。霧島妙見台のメガソーラーの場合、新燃岳よりも桜島による降灰の方が、パネル上に降り積もる可能性が高いと見ている。

 少量の火山灰がパネルに降り積もった際、パネル洗浄の手間とコスト、それによる発電量の押し上げ効果を検証したことがある。

 太陽光パネルを接続した単位であるストリングの1回路分だけ、パネルを洗浄したところ、1ストリング分のパネルを洗うのに約30分間を要した。

 元々、週に一度程度、雨が降るので、雨水によって火山灰はほぼパネルから流れ落ちる。洗浄作業を発電所全体で実施する時に要する手間や費用は、洗浄による発電量の増加分よりも多くなってしまうことが予想でき、洗浄の経済的な利点はなかった。

 また、集電箱の経年変化として、筺体上部のひさし部分に、サビが目立ち始めた。そこで、サビ止め用の塗料を塗り直した(図8)。

図8●集電箱の筐体のひさし部を塗りなおした
(出所:日経BP)
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