沖縄県国頭郡今帰仁村(くにがみぐん・なきじんそん)において11月9日、蓄電池システムを併設したメガソーラー(大規模太陽光発電所)の竣工式が開催された(図1)。沖縄本島で、蓄電池併設型の太陽光発電所の稼働は初めてという。9月に売電を開始していた。

図1●竣工式の様子
(出所:日経BP)
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 開発・運営しているのは、不動産事業を手がける丸豊商事(沖縄県浦添市)である。

 太陽光パネル出力が約3.3MW、パワーコンディショナー(PCS)出力が1.99MWで、さらに、容量が約1.714MWhの蓄電池を備えている。蓄電池システムのPCS出力は2MWとなっている。

 蓄電池システムは、発電所の出力を「毎分2%の変動率」に収めるために使われる(図2)。これは、メガソーラーの連系出力の変動幅を、蓄電池の充放電制御と連係した合成出力で、1分間にPCS定格出力の2%以内に収めることを指し、沖縄電力が求めている。

図2●太陽光発電の変動を吸収する蓄電システム
(出所:TOP ONE)
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 沖縄本島は、系統規模が小さいため、固定価格買取制度(FIT)の開始後、早い時期から周波数変動を維持する観点から、大規模な太陽光発電設備の接続が難しくなった。接続申し込みが57MWを超えて以降、設備認定された出力300kW以上の太陽光発電所については、蓄電池を併設して「変動率毎分2%」を達成することが接続条件となった。

 同様の理由から北海道で求められている「変動率毎分1%」に比べると、相対的に制御条件は緩いものの、高価な蓄電池を導入することによるコスト面の障壁のほか、高い精度のリアルタイム制御が必要で、技術的な難易度が高い。

 EPC(設計・調達・施工)サービスは、地元のTOP ONE(那覇市古波蔵)が担当した。同社は、蓄電池を使って「変動幅毎分2%」で運用できる制御システムを実現できるパートナーを求め、太陽光パネルの調達で取引のあったユー・シー・エル(東京都渋谷区)に相談し、紹介されたDURI(神戸市)に電気関係を委託した。

 DURIは、韓国で先行している蓄電池を併設した太陽光や風力発電所の技術を持ち込みつつ、日本の太陽光発電所で確実に運用していくために、東芝三菱電機産業システム(TMEIC)の制御システムを組み合わせ、今回のシステムを実現した。

 TMEICは、太陽光発電用のPCSに加えて、蓄電池システムも供給した。蓄電池は、韓国のLG化学製を採用した。

 太陽光パネルは、中国の晋能清潔能源科技有限公司(Jinneng Clean Energy Technology)製を採用した。同社は、JINERGY(ジンエナジー)というブランドでパネルを販売しており、日本における総代理店はユー・シー・エルが務めている(関連ニュース)。単結晶シリコン型パネル(出力360W/枚)を9216枚供給した。

 JINERGYの太陽光パネル、TMEICの太陽光発電用PCSと蓄電システムは、ユー・シー・エルを通じて納入した。