探訪

日本最大260MWを主導するパシフィコ・エナジーの革新力

国内トップのコスト力で大規模プロジェクトを次々と開拓

2018/11/06 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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宿場町に国内最大のメガソーラー

 岡山県北東部に位置する旧作東町は、中国山地の山あいに伸びる道沿いに集落や田畑が連なる。江戸時代には、姫路と出雲を結ぶ出雲街道の土居宿があり、諸大名が参勤交代の定宿とするなど、宿場町として栄えた。復元された関門や一里塚に往時の名残を留める。旧作東町は2005年に周辺5町村との合併により美作市の一部となった。

 現在、この歴史のある地域に、国内最大規模となるメガソーラー(大規模太陽光発電所)の建設が着々と進んでいる。「パシフィコ・エナジー作東メガソーラー発電所」だ。太陽光パネルの出力は257.7MW、送電線に接続する連系出力は150MWに達する(図1)。

図1●「パシフィコ・エナジー作東メガソーラー発電所」の完成予想図
(出所:パシフィコ・エナジー)
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 このパネル出力は、岡山県瀬戸内市に試運転中の「瀬戸内Kirei太陽光発電所」の235MWを超え、現時点で国内に稼働・建設中のメガソーラーで最大規模となる。ただ、厳密に言うと、連系出力ベースで比べると、「瀬戸内Kirei太陽光発電所」は186MWなので、「作東メガソーラー発電所」の150MWは、国内で2番目となる。

 丘陵の高台に建設しているため、沿道を走っていても建設の様子はほとんど見えないが、造成工事はほぼ完了し、架台と太陽光パネルの設置が始まっている。

 ちなみに現在、商用運転中で国内最大となるのは、青森県六ケ所村の「ユーラス六ヶ所ソーラーパーク」でパネル出力148MW・連系出力118MW、2番目は北海道安平町の「ソフトバンク苫東安平ソーラーパーク」でパネル出力111MW・連系出力79MWとなる。

 計画が公表され、連系承諾を得ている大規模プロジェクトには、岩手県遠野市での600MW、青森県横浜町での500MW、長崎県佐世保市宇久島での430MWなど、さらに大きな案件もある。ただ、これら固定価格買取制度(FIT)初期に認定を取得し未着工の案件は、今後の制度変更で買取価格の適用年度が変わったり運転開始期限が付くなど、プロジェクトの継続が難しくなる可能性も高い。そうなると、将来的にも「作東メガソーラー発電所」が国内最大のメガソーラーになる可能性もある。

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