68の県有施設に再エネ電気を供給

 現在、東北おひさま発電は、やまがた新電力に、固定価格買取制度(FIT)の売電価格に0.5円(50銭)上乗せした単価で売電しているという(図8)。

図8●やまがた新電力に売電する「長井第2おひさま発電所」(出所:日経BP)
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 やまがた新電力は現在、県内20カ所の太陽光発電所(合計出力22.879MW)、3カ所の風力発電(合計出力5.97MW)、1カ所のバイオマス発電(出力1.6MW)から電力を調達し、学校を中心とした68の県有施設に供給している。契約電力量は11.5MWとなっている。

 山形県内の再エネ発電所からFIT単価より高く電気を買い取り、県内の事業所に東北電力の基本料金水準より1%安く供給することで、再エネ事業者と県内需要家の双方にメリットがある。今年度の事業計画では、こうした料金設定でも3000万円の営業利益を見込んでいる。「エネルギーの地産地消」を通じて、地域の活性化を実現できる可能性がある。

 やまがた新電力の事務局は、やまがたパナソニック(山形市)が担当し、再エネ(FIT電気)を最大限活用した電力の需給管理は、NTTファシリティーズに委託している。

 全調達電源に占める再エネ(FIT電気)の割合を、4~8月までの月別に見ると、69~93%となっており、月ごとに変動するものの、高い比率を維持している。

 今後、民間事業所を含めた供給先を増やすとともに、低圧需要家への拡大も検討していくという。加えて、再エネ比率をいっそう高めるため、バイオマスや水力などの安定電源の調達に取り組んでいく方針だ。