降雪期以外で稼ぎ、設備利用率は12%

 稼働後、3年間の発電量は順調だ。立地地域の日照量から事前に想定した年間発電量は175万kWhで、設備利用率約10.5%を見込んでいた。これに対し、これまで3年間の平均では、年間約200万kWhを発電し、設備利用率は約12%に達している。

 降雪時期の12月と1~2月の3カ月間は、パネルが雪に覆われることによる直接的な影響で、発電量が低下する。日照量と気温に基づいて試算した期待発電量に対する、実際の発電量の割合を示すパフォーマンスレシオは、60~70%代まで低下する(図5)。

図5●降雪期以外は期待発電量を上回る(出所:東北おひさま発電)
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 一方、降雪期以外の4~11月の9カ月間は、パフォーマンスレシオが100%を超えることが多くなっている。結晶シリコン型太陽電池は、気温が上昇してパネル温度が上がると、電力損失が増えて変換効率が低下するという特性を持っている。寒冷な山形県では、予想以上に電力損失が小さく、それがパフォーマンスを押し上げていると見られる。

 「降雪期の発電量低下をそれ以外の時期に補うことで、年間を通じた発電量は全国平均よりも15%程度の低下に留まることが分かってきた。豪雪地域の山形では、太陽光は不向きとされ、住宅用太陽光の普及率も低いが、十分な発電量を確保できることがわかった」と、後藤社長は言う。