探訪

大阪・河南町の水上太陽光、稼働4年の試行錯誤

台風21号による被災に対応して追加対策も

2018/10/23 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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江戸時代に建造された共有財産

 大阪府の南東に位置する河南町は、古墳や遺跡などが多く自然と歴史に恵まれる。町域の東は葛城山に連なる山地で、西側に広がる山麓は、段丘状の高台になっている。このため、江戸時代に為政者が農業用のため池を作らせ、水不足に備え、石高を増やしたという。

 「今堂池(いまんどういけ)」もその一つ。1672年に築造され、共有財産になっていた。1948~50年にかけて国の補助金で拡張され、町と今堂地区が共同管理するようになった。長辺130m、短辺80mほどのきれいな長方形で、満水時の水面面積は約1万400m2になる。

 2015年9月、このため池に出力504kWの水上太陽光発電所が竣工し、売電を始めた(図1)。樹脂製のフロート式架台に2016枚の太陽光パネルを設置した。パネルの占める水面の面積は約6000m2。パワーコンディショナー(PCS)は、池に隣接する堤防に設置した。

図1●2015年9月に稼働した今堂池の水上太陽光発電設備
(出所:河南町)
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 発電事業者は、太陽光発電事業を幅広く手掛けるウエストホールディングス(ウエストHD)子会社のウエストエネルギーソリューション(広島市)で、河南町から水面を賃借して発電設備を設置した。固定価格買取制度(FIT)を活用して20年間、電力会社に売電する。年間の予想発電量は、初年度で57万5000kWhとなっている。

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