メガソーラー運営のモデルに

 塩害に関しては、最も海寄りに設置している風力発電設備により大きな影響があるという。風車のタワー下に設置している昇圧器(キュービクル)では、すでに除塩フィルターを何度か交換しているほか、アース線やビスやボルトに錆が進んだため補修したという。

 また、風力発電設備に関しては、タワー下のドアの開閉時に強風が吹くと、あおられて危険なため、風よけのフードなどを装着することを検討している。

 三井化学では、「たはら・ソーラーウインド発電所」を技術面とともに運営面でも、今後のメガソーラー経営のモデルになると考えている。現在は、楽天信託がアセットマネジャー(AM)としてO&M事業者と連携して日常的な管理・運営を担いつつ、一定額以上の費用や追加投資などに関しては、定期的なオーナー会に諮って承認・決定する体制にしている。こうした仕組みは、所有と運営が分離したスキームの多い、現在のメガソーラー事業にとって参考になりそうだ。

 同社では、今後メガソーラーのセカンダリー市場が活発化していくなか、太陽光発電所の評価とともに、運営自体を巡るコンサルティングやアドバイスのニーズが高まると見ている。「たはら・ソーラーウインド発電所」での知見はこういた分野にも生かせると考えている(関連記事)。

●施設の概要
名称たはら・ソーラーウインド発電所
発電事業者三井化学、三井物産、シーテック、東亞合成、東芝、東レ、三井造船の7社が事業用地と金銭(設備)を楽天信託に信託し、同社が発電事業者となる。金銭信託の比率は三井化学35%、三井物産15%、シーテック10%、東亞合成10%、東芝10%、東レ10%、三井造船10%
住所愛知県田原市緑が丘
敷地面積80万m2
土地所有者三井化学
出力太陽光パネルの設置容量50MW、パワーコンディショナー(PCS)設置容量35MW、風力発電設備容量6MW
予想発電量太陽光・風力発電の合計で約6万7500MWh
運転開始2014年10月1日
総投資額約180億円
EPC(設計・調達・施工)メガソーラーは東芝、風力発電設備は三井造船
O&M(運営・保守)シーテック
太陽光パネルLGエレクトロニクス製の単結晶シリコン型、京セラ製とシャープ製の多結晶シリコン型、ソーラーフロンティア製のCIS化合物型
太陽光発電のPCS東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製(500kW機・70台)
風力発電設備日立製作所製(2MW機・3基)