噴霧器とスポンジで鳥糞を清掃

 目視による巡視点検は、服部さんを含めて二人の常勤者で手分けし、6カ月に1回はすべてのパネルを見るようにしている。カラスの石落としと見られるカバーガラスの割れは、年間に10枚ほど発生しているという。「全面が割れているパネルでも、真正面から見ないと意外に分からない。車でゆっくり走りながら目視し、見落としがないようにしている」と、服部さんは言う。

 割れとともに、巡視点検で対応しているのが、鳥や小型哺乳類によるパネル上への糞の清掃だ。6カ月に1回の目視点検で見つけた場合、パネル上に落ちてから数カ月経っていることも多く、固まって乾燥していると雑巾で拭いた程度では落ちないという。試行錯誤の末、白っぽい鳥の糞に関しては、背負い式の噴霧器とスポンジブラシを使っている。糞に水を噴霧して十分に吸収させた後、スポンジで拭くと容易に取れるという(図4)(図5)。

図4●鳥糞を清掃している様子
(出所:楽天信託)
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図5●噴霧器とスポンジブラシを使う
(出所:楽天信託)
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 この方法でもなかなか落ちないのがハクビシンかタヌキの黒っぽい糞という。パネル表面で焼き付くように固化しており、噴霧器で水を吹きかけても取れないという。そこで、黒い糞には別の手法で対応している。お湯で濡らしたタオルを1時間程度、被せておくと柔らかくなることが分かり、その状態でスポンジブラシなどで拭くと取れるという(図6)。

図6●ハクビシンかタヌキの黒っぽい糞
(出所:楽天信託)
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 このほか、野生の小動物による被害としては、温度や湿度、日照データを収集するための通信ケーブルの損傷があった。通信線も基本的には地中を通しているものの、センサーのあるパネル上から地中までは部分的に外に出ている。その露出部分をかじられ、断線してデータを収集できなくなったという。そこで張り替えたうえで、保護カバーで覆うなどの対策を取った。(図7)。

図7●環境情報のデータ通信線が動物にかじられて断線。補修して対策した
(出所:日経BP)
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