探訪

4社のパネルを設置したハイブリッド発電所の4年間(page 3)

三井化学がメガソーラー評価事業に生かす

2018/10/09 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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ハンダ不良で100枚を交換

 O&M(運営・保守)は、同発電所設備を信託している楽天信託と、O&M契約を結んでいるシーテックが連携して実施している。日常的には楽天信託の技術者が常駐して巡視点検などを行い、法的な定期点検などについてはシーテックが担当する。常駐する電気主任技術者には、楽天信託の社員でもある服部勲さんが担っている。

 これまでに最も大規模な不具合としては、出力不足のパネルが約100枚見つかり、メーカーに通知して交換対応となった。はんだ不良による「クラスター断線」で、出力が大幅に落ちていた。「クラスター断線」とは、接触不良などで電極の抵抗が増してバイパスダイオードが作動し、セルの3分の1を迂回して電流が流れている状態を指す。

 これは1つのメーカーのパネルに集中していた。実は、このメーカーから「はんだ不良」のパネルが紛れているとの連絡があり、まず目視点検したところ56枚のパネルの電極にわずかな「焦げ」が見つかった。そこで、アイテス製の太陽光パネル点検装置「ソラメンテ」でこのメーカーのパネル全数を点検したところ、約100枚の不具合パネルが見つかったという。

 これとは別に、ほかのメーカーのパネルにも不具合の兆候があり、メーカーに連絡して対応を済ませた事例があった。

 太陽光パネルにはアルミ製のフレーム(外枠)のほか、積雪や風圧に対する強度を高めるため背面にサポートバー(保護棒)を追加していることが多い。「たはら・ソーラーウインド発電所」で採用したパネルにも保護棒があった。

 このうち複数のパネルで、保護棒とセルが接触して直流地絡の現象を確認したという。バーとセルの間にはバックシートがあり、それが絶縁材になっているが、強風で繰り返しパネルが振動し、バックシートと保護棒がこすれて絶縁強度が弱まったと見られるという。

 そこで、メーカーに対応を要請した。メーカーもこうした現象のリスクを認め、特に強風にさらされるアレイ(パネルの設置単位)両端のパネルについては、保護棒とバックシートの間にゴムを挟むことで絶縁強度を高めた(図3)。

図3●保護棒に絶縁用のゴムを装着した
(出所:日経BP)
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