探訪

4社のパネルを設置したハイブリッド発電所の4年間(page 2)

三井化学がメガソーラー評価事業に生かす

2018/10/09 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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4メーカーのパネルを設置

 実は、「たはら・ソーラーウインド発電所」も、こうした三井化学の太陽光発電システムの評価・分析ノウハウを蓄積するための実証サイト的な役割も担っている。

 それを端的に示すのが、4タイプの太陽光パネルを採用したことだ。内訳は、LGエレクトロニクス製の単結晶シリコン型が26MW、京セラ製とシャープ製の多結晶シリコン型が合計で20MW、ソーラーフロンティア製のCIS化合物型が4MWとなる。サイトの入り口から中央の管理路を海側に進むと、4種類のパネルを順に見ることができ、セルの色や縞の違いなどがよく分かる。また、パワーコンディショナー(PCS)は、全エリアで東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用した(図2)。

図2●パネルはLGエレクトロニクス、京セラ、シャープ、ソーラーフロンティア製で、太陽光のPCSは東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を導入
(出所:日経BP)
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 「これだけの規模で4タイプのパネルを採用したことは、4つのメガソーラーを1カ所で運営しているようなもの。その分、運営・保守を通じて、さまざまな経年変化が観察でき、太陽光パネルや発電所の評価事業にも生かせる」と、塩田リーダは言う。

 実際にその効果は着実に表れている。「たはら・ソーラーウインド発電所」にある管理事務所を訪れると、4タイプのパネル別に発電量の推移を比較したグラフが掲示してある。設備容量(kW)当たり、どのパネルが最も発電量(kWh)が多いのか、気になるところだが、「これらパネル別のデータは非公開」としている。

 その理由の1つには、「表面的な数値だけで、単純に評価できないことが分かってきた」(塩田リーダ)こともある。というのは、各パネルのカタログ上の公称最大出力値と実際の最大出力とは差があり、メーカーによってその幅はかなり違うため、各パネルの真の実力を評価するのは意外に難しいという。同社では現在、その評価手法の開発にも取り組んでいる。

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