鶏卵の場合、鮮度保持などの関係で、消費地の近くで生産し、輸送を最小化することが求められる。一方で、家畜の中でも鶏は、フンの匂いが強いという。

 そこで、消費地に近く、かつ、市街地から遠い場所が、鶏舎に向く場所として選ばれてきた。イセ食品グループの場合、北陸や北関東、東北などの人里離れた場所が中心となっていた。

 これらの遊休地は、数十カ所あった。その有効活用は従来からの課題で、これまでにもさまざまな活用法が検討されてきたが、投資収益性に課題があった。そうしたなか、固定価格買取制度(FIT)の施行によって、太陽光発電で事業性を満たせるようになった。

 そこで、ISEパワーでは、グループの遊休地を活用する太陽光発電所として、これまで50カ所以上の計画の設備認定を取得した。

 しかし、鶏舎場は、匂いへの配慮から住宅地などから離れた場所を選んで立地するため、工事費負担金など連系費用が高額になる案件も多く、実際に事業化したのは15カ所となっている。

 このうち11カ所・合計出力47MWが稼働済みで、残りの4カ所も、今後2年程度を目処に稼働する予定となっている。

 稼働済みのうち、10カ所は連系出力約1.5~約2MWで、高圧配電線に連系する(図3)。西田発電所も、この一つである。残りの1カ所は、石川県七尾市に建設した出力27MWの特別高圧案件で、フランスのトタルグループと共同開発した。

図3●埼玉県鴻巣市にある高圧連系のメガソーラー
出力は約1.938MW(出所:イセ食品)
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 今後、このほかにも、国内でメガソーラーを開発する計画をもつ。イセ食品の伊勢彦信会長によると、例えば、宮城県で出力30~40MWという大規模な案件の開発を進めている(関連ニュース)。

 宮城県の案件は、32円/kWh(税抜き)の設備認定を得ていたが、より出力規模を大きくするために認定を返上した。FITの改正に伴って今後、実施予定の入札に参加し、改めて設備認定を得る方針という。