東和アークスが水上架台を担当

 また、「フロートソーラー所沢」は、2017年3月に発電を開始した水上太陽光発電になる。所沢市松が丘にある「松が丘調整池」の水面に385.56kW分の太陽光パネルを並べた。同調整池は、大規模な住宅地開発に伴い建設されたもので、満水時の面積は約1万1616m2で、そのうち約4296m2に1224枚のパネルを浮かべた。

 こちらも公募プロポーザルにより、三井住友ファイナンス&リースを代表者とする企業連合(構成事業者:東和アークス、八洲電業社、二上)に決まった。太陽光パネルはLS産電製多結晶シリコン型(315W/枚)、PCSはサンケン電気製(27.5VA機・13台)を設置した。売電単価は24円/kWh。

 フロート架台は、東和アークスが担当した。ポリエチレン製の浮力体(フロート)の上に、鋼製架台を載せ、そこにパネルを固定する「水上架台式システム」を採用した。

 国内の水上太陽光では、樹脂製の浮体に直接、パネルを設置する「フロート式」が主流で、フランスのシエル・テール・インターナショナル社製を採用するケースが多い。

 東和アークスが導入した「水上架台式システム」は、韓国のダム管理会社であるk-water社がシステム開発し、韓国・SCOTRA社がフロートを製造した。高耐食性合金鋼材で製造した架台を地上で組み立て、水面のフロートに載せて、パネルを固定する。ロープやチェーンを使った係留システムによって湖底の基礎とつなぎ、風や波に対して安定化させる(図7)。

図7●東和アークスによる「水上架台式システム」
(出所:日経BP)
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 「フロートソーラー所沢」の開発にあたり、所沢市は地域住民への説明会を通じて、要望などを聞いた。そのなかで、人工池ながら鳥の飛来が多いことから、水鳥の生息に配慮した。当初の予定よりも、パネル設置面積を減らして、水面の3分の1程度に留めるとともに、木を植えた「緑の人工島」を浮かべた(図8)。

図8●水鳥に配慮し、パネルの設置枚数を減らした
(出所:日経BP)
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 年間発電量は、20年間平均で、43万5523kWhを見込んでいる。1年目の2017年度の実績は50万7872kWh、売電額は約1316万4000円で、こちらも計画値に比べて、二桁もの上振れになっているという。