売電量は2ケタの上振れ

 「メガソーラー所沢」は、2014年3月に発電を開始した。所沢市の「北野一般廃棄物最終処分場」に建設した。パネルの容量は1.053MW、パワーコンディショナー(PCS)の定格出力は1MWとなる。埼玉県内で初めての出力1MWを超えるメガソーラー(大規模太陽光発電所)になったという。固定価格買取制度(FIT)による売電単価は36円/kWh。

 公募プロポーザル方式により、4組の提案の中から、大和リースを代表とし、大和物流、平岩建設、橋本電工を構成事業者とする連合体に決まった。リース期間は前期・後期の10年ずつとした。その理由は、10年目に予定されている主要設備の交換やオーバーホール、リース料率などを総合的に検討した結果という。

 20年間の事業計画では、約10億円の売電収入に対し、支出は約6億8000万円で約3億2000万円の利益を見込んでいる。所沢市は、売電収入を市の一般予算に組み入れず、「エコタウン推進基金」として積み立て、環境関連の補助金制度などに使っている。

 「メガソーラー所沢」を設置した処分場は、焼却場から排出される焼却残さと不燃残さ、水処理場からの脱水ケーキなどを埋め立て、2005年に受入れが終了し、覆土していた。こうした埋め立て処分場へのメガソーラー建設は、遊休地の有効利用として環境省も推進してきた。だが、地盤が軟弱なうえ、不等沈下するなどのリスクが課題となる。

 そこで、所沢のサイトでは2本の鋼管パイプを斜めに交差して打ち込む「FXT鋼管基礎」を採用することで、軟弱地盤に対応した。パネルの設置角度を10度に抑え、限られた敷地にメガクラスの容量を確保しつつ、環境教育での活用を想定して、見学台や発電量を掲示する電光掲示板や啓発用のパネルを設置した(図4)。

図4●「FXT鋼管基礎」を採用して軟弱地盤に対応した
(出所:日経BP)
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 太陽光パネルはシャープ製(245W/枚)の多結晶シリコン型を4298枚、パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製の500kW機を2台導入した。また、エリーパワー製の自立型蓄電池(2.5kWh)と太陽光パネル2枚を常備し、非常時に自立稼働して充電し、情報機器などが使えるようにした(図5)。

図5●太陽光パネルはシャープ製、パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製を採用した
(出所:日経BP)
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 発電量は、事業計画を上回っており、2017年度に関しては、想定売電量・約112万kWh、想定売電額・約4300万円に対し、実績値は約127万8000kW、約5300万円と、13.4%もの上振れになっている(図6)。

図6●市のホームページで発電量を公開している。上は2017年の発電量の推移
(出所:所沢市)
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