市内の再エネ比率を15%に

 同市によると、需給バランスを維持するため、卸電力取引所からの調達を減らして再エネ比率をさらに増やすのは簡単ではないという。そこで、今後、再エネに占める市内電源の比率を当初の6%からさらに増やすことを目指す。

 市の東部クリーンセンター(ごみ焼却場)には、定格出力2.5MWの発電設備を2基設置している。ごみ焼却時の排熱で蒸気を作り蒸気タービン発電機を回して発電し、施設内の自家消費を除いた余剰分を売電する。今年10月からところざわ未来電力への電力供給を開始する。

 同センターでは、今後、電気式の灰溶融施設を廃止することから、余剰電力が増えて、売電量を増やせる見込みという。

 所沢市は、すでに出力約1MWの「メガソーラー所沢」と、約385kWの「フロートソーラー所沢」を設置・稼働している(図2)(図3)。いずれも市の所有する遊休地などを活用し、包括リース方式で導入した。2019年度の「市内の再エネ電源比率6%」には、フロートソーラー所沢と東部クリーンセンターの発電電力を想定している。

図2●出力約1MWの「メガソーラー所沢」
(出所:所沢市)
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図3●出力約385kWの「フロートソーラー所沢」
(出所:所沢市)
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 「メガソーラー所沢」は現在、他の電気小売企業と卸販売の契約を結んでいるが、その契約が終わる2021年以降、「ところざわ未来電力」に電力を提供することになるという。そうなると、東部クリーンセンターのごみ発電による売電量の増大分を含め、「市内再エネ比率」は15%程度まで高まる見込みという。

 自治体が市有地にメガソーラーを設置する場合、最も多いのが、民間の発電事業者に土地を貸す方法。だが、この場合、事業リスクがほとんどない半面、売電収入を受け取れないので収入は限定的になる。一方、市の直営事業として導入し、売電収入を得ようとすると億単位の建設費が課題になる。

 所沢市が採用した「包括リース方式」では、民間事業者がファイナンスと設計・施工を担うので、市にとっては初期投資がリース料として平準化されるうえ、実質的な発電事業者として、売電収入を確保できるという利点がある。