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探訪

鳥羽の特高メガソーラーにみる、金融手法を駆使する再エネベンチャーのこだわり

資金はプロファイからファンドへ、一貫開発や地元密着に強み

2018/07/24 06:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 三重県鳥羽市の山林で、太陽光パネル容量約16.5MW、パワーコンディショナー(PCS)の定格出力12MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)「RJ鳥羽太陽光発電所」の建設が進んでいる(図1)。

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図1●鳥羽市の山林で建設が進む
太陽光パネル容量が約16.5MW、PCS定格出力が12MWのRJ鳥羽太陽光発電所(出所:リニューアブル・ジャパン)
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 林地開発許可を得て建設している発電所で、現在は造成が完了し、杭基礎の打ち込み、架台の組み立て、太陽光パネルの設置に入っている。

 開発しているのは、リニューアブル・ジャパン(東京都港区)で、同社が設立した特定目的会社(SPC)が発電事業者となる。

 リニューアブル・ジャパンは、金融関連で長年の経験を持つ眞邉勝仁社長が2012年1月に設立した。海外の太陽光発電所の金融化に携わり、この時の経験などから、固定価格買取制度(FIT)が始まる日本でも、金融手法を生かした再生可能エネルギー発電所の開発・運営を目指し、設立した。

 設立当初の開発案件は、おもにプロジェクトファイナンスによる融資を活用した。その後、国内におけるインフラ投資市場の環境が整ったことから、現在はファンドが所有し、公募、私募で資金調達する手法に変えてきている。

 東証のインフラファンド市場に、同社グループの日本再生可能エネルギーインフラ投資法人が上場しているほか(関連ニュース)、東急不動産と提携し、同社との私募ファンドによって、再生可能エネルギー発電所を共同開発・運営することを発表している(関連ニュース)。

 東急不動産とは、リニューアブル・ジャパンが保有する未稼働案件のうち約250MWを共同開発し、これらの発電所のための共同出資によるファンドの組成を目指すと発表している。資産規模は2000億円を想定し、資産は順次、インフラファンド市場に移す計画とする。

 鳥羽市のメガソーラーについては、プロジェクトボンドを活用して開発している。開発資金のうち69億円をバークレイズ証券がアレンジしたプロジェクトで調達し、日立キャピタル信託が受託した。 

 発電所の開発・運営では、土地の確保から、行政や地域といった関係者との協議、EPC(設計・調達・施工)の監理、O&M(運用・保守)まで、一貫して自社で手がけている。これは、海外で先行していた事業モデルをそのまま持ち込んだとしている。

 さまざまな金融の手法を活用することから、自社の基準だけでなく、金融界などのさまざまな視点からも、信頼性が高く、質の高い発電所という評価を得られる発電所の開発・運営を目指しているという。

 こうした事業モデルを実現するため、眞邉社長が専門の金融のほか、法務、EPC、電気、土木など、それぞれの分野に通じたプロを社内に集めた。2人で立ち上げ、現在は約160人に増えている。

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