探訪

ハウステンボスの「エネルギー戦略」、次の一手

2018/06/19 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテック研究所
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4MWを超える太陽光を運営

 長崎県佐世保市にある「ハウステンボス」は、オランダ風の街並みに花と光があふれ、年間を通じて音楽やショーでにぎわう。敷地面積152万m2と、国内のテーマパークで最大の広さを誇り、アトラクションやホテル、ヨットハーバーなどが配置されている。

 テーマパークのある地区の住所は「ハウステンボス町」。行政区の「町」として、人々が街の中で生活することを前提に、エネルギーインフラや下水処理など都市機能を整備している。運営会社であるハウステンボス(佐世保市)は、「環境未来都市」を志向し、エネルギーに関しては、CO2排出の抑制と、地産地消を目指している。

 定格出力4.5MW(1.5MW×3基)の天然ガスコージェネレーション(熱電併給)システムを導入し、共同溝を通じて園内に電気と熱を供給している。固定価格買取制度(FIT)のスタート前から園内10カ所に合計出力900kWの太陽光発電を導入していた。

図1●ハウステンボスは「次世代エネルギーパーク」でもある
(出所:経済産業省)
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 2007年には、経済産業省が当時、全国で6カ所を認定した「次世代エネルギーパーク」の1つに選ばれた(図1)。これを機に太陽光発電の電気を充電して稼働する「ソーラーシップ」や電動カートなどモビリティも含めた低炭素な街づくりに取り組んできた。

 FIT開始後は、近隣の自社所有地に売電目的のメガソーラー(大規模太陽光発電所)も建設した。佐世保市江上町の約2MW、同市針尾の約1MWの野立て型太陽光発電所だ。加えて、2015年7月に開業した「変なホテル」にも、屋根上に出力250kWの太陽光発電システムを設置し、FITを利用して売電している。

 こうしたテーマパーク園内や直営ホテルに設置した太陽光パネルや近隣のメガソーラーを合わせると、ハウステンボスが建設・運営している太陽光発電の容量は合計で4MWを超える規模になる(図2図3)。

図2●ハウステンボスの入国広場に設置した60kWの太陽光パネル。微結晶タンデム・アモルファスシリコン型を採用した(出所:日経BP)
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図3●入国棟の屋根に設置した太陽光パネル
(出所:日経BP)
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 約1MWの園内の太陽光発電設備については、売電と自家消費の両方のパターンがあり、約250kW分が自家消費になっている。

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