パネルの気泡と水鳥のフン

 太陽光パネルについては、京セラ製の利点を実感しているという。販売価格は高くても、実際の発電量、信頼性で、それ以上の利点を得られていると評価している。

 一部の太陽光パネルには、丸く白いものが、セル(発電素子)の上に見えるようになってきた(図2)。ただし、これは、発電に大きな影響を及ぼすものでないということを、京セラに確認している。カバーガラスとセルの間に空気が入っているような、白い部分がみえる。気泡が入り込んでいるようにみえる。

図2●空気が入りこんでいるような白い部分が見える太陽光パネル
(出所:日経BP)
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 太陽光パネルに関しては、水鳥による糞害が深刻だった。

 甲府倉庫は、川や林に近い場所にある。そこを棲みかとする大きな水鳥にとって、屋根上に並んだ太陽光パネルは、絶好の休み場となったようだ(図3)。

図3●水鳥が止まっていることも
2014年に撮影(出所:日経BP)
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 気づいたのは、売電を開始した2013~14年にかけての冬に、出力が一定以下に下がる太陽光パネルが、急に増えたことだった。

 斉藤倉庫では、14枚の太陽光パネルを直列に接続したストリング単位の出力が、他のストリングの出力に比べて1割以上下がった場合、エラーを通知する設定にしている。

 このエラーが、冬になって増えた。このため、太陽光パネルに、異常が生じていないか調べた。すると、カバーガラス上の広い範囲に、鳥のフンが残っている太陽光パネルが多くなっていた。

 鳥のフンは、雨によってある程度、洗い流される。しかし、冬の関東甲信越地方は、雨が少なく、乾燥する日が多い。このために、フンが残りやすくなっていた。

 様子を見てみると、近くの川や林を根城とするアオサギなどの水鳥や渡り鳥が、頻繁に太陽光パネルに止まりに来ていた。発熱している太陽光パネルの上で暖を得ている様子だった。それらのフンは、ハトやカラスなどに比べて、広い範囲を覆う。

 鳥のフンが多く残っている場所は、一部に限られていた。そこで、その場所に、防鳥用のネットを置いて、追い払う効果に期待した(図4)。

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図4●防鳥用のネットで対策を試みたことも
(出所:斉藤倉庫)

 ところが、困ったことに、ネットを置いた場所を避けて、別のパネルの上に止まるようになった。ネットの効果には限界があった。

 徹底的に対処するためには、すべての太陽光パネルの上に防鳥用のネットを常時、覆うといった大掛かりな対策が必要になる。しかし、それでは、その対策に要する費用の方が、売電額の増加効果よりも大きくなってしまう可能性が高い。

 さらに、もし、防鳥ネットに水鳥が引っかかるような事故が起きてしまった場合、その対応に手間がかかってしまうという懸念もあった。

 対処すべき領域が広くなり、その効果や目的を考えると、最終的に、防鳥用のネットを使うことをやめた。水鳥のフンは、雨による洗浄効果に任せる対策に戻したという。