探訪

「太陽光パネルが台風による屋根の損傷を抑えた!?」、甲府の屋根上メガソーラー(前)(page 5)

大雪により約3週間、発電できない事態も

2019/05/14 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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2014年の大雪でも無事、発電は約3週間停止

 大雪に見舞われたこともある。この時には、必要以上のコストをかけて耐荷重性を増していたことが功を奏した(図8)。

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図8●2014年2月の大雪後の様子
(出所:斉藤倉庫)
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 稼働してから約半年後の2014年2月に、2週間連続で関東甲信地方に降った記録的な大雪による。

 甲府市内の積雪は、平均で1m40cmに達した。倉庫の屋根には、一度目の雪が溶けきる前に、二度目の雪が積もった。

 積雪後はまず、テナント企業が、倉庫を通常通りに使えるように復旧させることに注力した。ここで生きたのが、屋根の耐荷重性を、余裕を持たせて補強していたことだった。

 太陽光パネルを載せるために必要な耐荷重は、約14kg/m2だった。この数値は、ちょうど、水を屋根の上に高さ1.4cm分のせた時の重さに相当するが、実際の雪による荷重は、さらに重くなる。

 もし、必要最小限の補強にとどめていたら、補強した場所が損傷していたかもしれないという。結果的に、屋根の折板の一部が曲がったものの、躯体そのものに問題は生じなかった。

 二度目の積雪の約3週間後、ようやく太陽光パネルの表面が見えるまでに除雪できた。それまで、除雪を控えていたのは、屋根の面積が約1万m2と広く、その上に積もった雪を降ろすための場所を確保できないからである。

 こうした結果、この月のうち満足に発電できたのは、一度目の積雪までの約1週間足らずに留まった。

●発電所の概要
発電所名甲斐の国メガソーラーステーション
所在地山梨県甲府市白井町1410番地
(斉藤倉庫の甲府倉庫)
発電事業者斉藤倉庫(東京都調布市)
太陽光パネル出力1.053668MW
パワーコンディショナー(PCS)出力0.99MW
年間予想発電量 約119万kWh
EPC(設計・調達・施工)サービステス・エンジニアリング(大阪市)
O&M(運用・保守)テス・エンジニアリング
太陽光パネル京セラ製
(多結晶シリコン型、242W/枚、4354枚)
PCS東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製
(出力500kW機・1台、出力490kW機・1台)
売電開始日2013年6月27日
固定価格買取制度(FIT)の買取価格40円/kWh(税抜き)
売電先エネット、東京電力グループ
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