「第三者所有モデル」で電気とお湯を販売

 同事業の推進主体は、ネクステムズ(沖縄県宜野湾市)とその子会社の宮古島未来エネルギー(同県宮古島市)で、前者が制御システムの開発とアグリゲーター、後者が住宅などに太陽光とエコキュートなどの分散エネルギー機器を「第三者所有モデル」で設置し、住宅などに電気と温水を販売する。居住者は初期費用を負担せずに、太陽光の電力とエコキュートのお湯を利用できる。

 ネクステムズは、2017年度までに分散エネルギー機器の遠隔制御システムを開発し、模擬負荷を使って検証してきた。HEMS(住宅エネルギー管理システム)の標準プロトコルであるECHONET Liteを使い、市販の太陽光向けパワーコンディショナー(PCS)、エコキュート、家庭用蓄電池などをマルチベンダー(複数のメーカー製品)で制御できる。

 2018年度からは、宮古島未来エネルギーが太陽光発電とエコキュートの設置を開始した。2018年度の実績は、市営住宅40棟202戸向けに太陽光を合計1217kW、エコキュート120台を設置した。総事業費は約3億円で3分の2を補助金で賄った(図5)。

図5●太陽光とエコキュートを設置した市営住宅
(出所:日経BP)
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 2019年度の計画では、戸建て住宅500戸に太陽光を合計4000kW、エコキュート400台、家庭用蓄電池300台、事業所50カ所に太陽光3000kW、EV充電器400台、市営住宅100棟600戸に太陽光3000kW、エコキュート400台を設置。さらに、2020年度の計画では、戸建て住宅1000戸、事業所50カ所などへのエネルギー機器の設置を目指している。

 居住者に対するサービス内容は、市営住宅の場合、一定の基本料金を払えば50度のお湯を100L当たり45円(水道代別)で販売するほか、共用部分の電気代が無料になる。平均的にガス代が1割以上安くなるという。また、戸建て住宅の場合、太陽光パネル7.8kW(PCS出力5.5kW)とエコキュート設置で、太陽光電気を20円/kWh、お湯を50円/100L(水道代別)の単価で販売する。平均的に光熱費は月3000円程度、安くなるという。