都市再開発事業で実績

 特別高圧送電線に連系するメガソーラーの事業スキームは、大手企業の参画するSPC(特別目的会社)を主体に、プロジェクトファイナンスを組成することが多い。EPCサービスは重電・電設大手やゼネコン、エンジニアリング大手が担当することがほとんどだ。

 その点、「アーク三次太陽光発電所」の経営主体は、中堅不動産会社のアーク不動産。EPCサービスはIDEC S&Cで、特高案件の常連となる大手企業ではない。

 アーク不動産は、自社所有する不動産を活用した収益事業やマンションなどの分譲事業のほか、都市部の再開発事業に取り組んでいる。アサヒビール西宮工場(兵庫県西宮市)跡地再開発や大津パルコ(大津市)再生など大型施設を手掛けた実績がある。

 加えて、現在、大阪府吹田市の国立循環器病研究センターの跡地(7.4ha)や大阪市などの所有する咲州コスモスクエア地区(4.4ha)の再開発事業を進めている(図3)。いずれも事業費70億円を超える大規模なプロジェクトだ。こうした規模の大きな都市再開発事業を中堅の不動産会社が担うのは異例のことだ。

図3●咲州コスモスクエア地区の再開発事業のイメージ
(出所:大阪市ホームページ)
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 一方、IDEC S&Cは、制御機器や制御システムを製造・販売するIDECの子会社で、太陽光発電システム向けの小型PCSなどを開発・製品化しているほか、メガソーラーの開発から施工、O&Mまで一貫して手掛けている(関連記事)。

 「アーク三次太陽光発電所」では、IDEC S&Cが開発を手掛けつつ、アーク不動産に出資を要請し、IDEC S&CがEPCとO&Mサービスを担うという形になった。メガソーラーの開発・運営力のあるIDEC S&Cと、不動産事業などを通じて資金調達ノウハウのあるアーク不動産が連携することで、特高案件が実現した。