年に1回は「ソラメンテ」で検査

 2016年3月に完成した「久米南メガソーラー発電所」は稼働からすでに約3年、2016年7月に稼働した「美作武蔵メガソーラー発電所」は2年半が経過している(図2)。

図2●「パシフィコ・エナジー美作武蔵メガソーラー発電所」
(出所:パシフィコ・エナジー)
[画像のクリックで拡大表示]

 旭電業では、両サイトそれぞれに4人のO&M担当者を専任で置いている。そのうち2人が旭電業社員、2人が外部企業への委託という。同社では、特高案件のメガソーラーのO&M体制に関して、パネル10万枚で社員2人・外部2人を目安にしており、久米南サイト(10万7520枚)、美作サイト(13万3340枚)もその方針で人材を当てている。

 両発電所とも、これまで大きなトラブルなく、順調に稼働しているが、パシフィコ・エナジーと旭電業は、予防保全の観点から年に1回はすべてのストリング(パネルの直列回路)の開放電圧と抵抗値を測定し、「クラスター断線」の生じている太陽光パネルを特定し、早期に交換することにしているという。

 クラスター断線とは、はんだ不良などで、電極の抵抗が増してバイパスダイオードが作動し、太陽電池セル(発電素子)の3分の1を迂回して電流が流れている状態を指す。本来パネルの持っている発電能力の3分の2しか出力していないことになる。

 具体的には、アイテス(滋賀県野洲市)の開発した太陽光パネル点検装置「ソラメンテ」を使っている。ソラメンテでは、「ストリングチェッカー」と「パネルチェッカー」という2つの点検装置を使う。まず、「ストリングチェッカー」で、接続箱からストリングに微弱な検出用信号を流し、開放電圧と抵抗値を測定する。これにより、まず不良パネルのあるストリングを特定できる。

 次に「パネルチェッカー」を使って、ストリング内の故障パネルを特定する。パネル表面のバスバー(線状の電極)に、棒の先に取り付けたセンサーをあてることで、電流の磁界を感知し、電流の有無を判断できる。