「お客様を満足させるEVはそう簡単には造れない」──。日産自動車は、電気自動車(EV)である2代目新型「リーフ」のメディア向け試乗会を開催(図1)。その会場で、新型アクセル機能(以下、新型アクセル)の開発者(以下、開発者)と電池制御の技術者(以下、技術者)が、商品性の高い量産車型EVを造ることの難しさを語った。

 まずは新型アクセルの開発者に聞いた。

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図1◎2代目となる新型「リーフ」

──新型アクセル「e-Pedal」はどのような機能か。

開発者:アクセルペダルの操作だけで、クルマの発進から加速・減速、停止までをこなす機能だ(図2)。アクセルペダルを戻すと自動的に制動力を発揮するため、ブレーキペダルを使わなくてもクルマが止まる。我々は、現行のブレーキ操作の9割をe-Pedalで置き換えることができると試算している。

 e-Pedalの制動力は、駆動モーター(以下、モーター)と電動型油圧ブレーキを組み合わせることで生み出す。通常の走行では、アクセルペダルを解放するとモーターによる回生ブレーキで減速していき、クルマが止まったら摩擦を使う油圧ブレーキを利かせる。リーフは前輪駆動のため、前輪の2輪に回生ブレーキを利かせて減速していく。クルマが停まると、今度は前後輪の4輪の全てに油圧ブレーキを利かせて停止状態を保持する。これで勾配が約30°の坂までクルマを止めておくことができる。

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図2◎「e-Pedal」機能を実現したアクセルペダル(右)
アクセルペダルを踏んだり解放したりするだけで、クルマの発進から、加速・減速、停止までを操作できる。

──アクセルペダルを解放すると、どれくらいの制動力が利くのか。

開発者:最大減速度は0.2G(2m/s2)だ。これは、ガソリンエンジン車の減速度である0.05Gの4倍の大きさとなる。アクセルペダルを解放したときの回生ブレーキを0.2G程度と大きめに設計しているのは、最近のEVのトレンドだ。

 だが、他社はアクセルペダルを解放した際に、回生ブレーキは利かせるが、油圧ブレーキを組み合わせて使ってはいない。両ブレーキを組み合わせ、切り替えながら使っているのが我々の新しい点だ。

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