富士通研究所は2017年9月20日に2017年度研究開発戦略説明会を実施した。同社は、この説明会を機に2つの新技術を発表した。ディープラーニング型AIが推論した理由を説明する技術と、組み合わせ最適化問題を解く専用コンピューターを実用化レベルに引き上げる技術である。

登壇した代表取締役社長の佐々木 繁氏。日経テクノロジーオンラインが撮影。スクリーンは富士通研のスライドで、意思決定はAIでなくヒトが行うことを示している。
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 説明会に最初に登壇した代表取締役社長の佐々木 繁氏は、最近のAIブームに触れて、「あちらこちらでAI技術を開発しているが、当初期待したほど社会実装(実用化)が進んでいない」と指摘した。例えば、現在のAIブームの主役ディープラーニング。学習済みのDNN(Deep Neural Network)を使って推論して、結果が出たとしても、その結果になった理由が分からない。「これでは、適用できる範囲が自ずと限られてしまう」(同氏)。そして、同氏は、「推論した理由を説明できる技術を今回開発し、ディープラーニングの実用化を加速できるようにした」と述べた(詳細は後述)。

 同氏が言うように、理由が説明できるAIの登場でAIの活躍場所が増えることは期待できる。ただし、AIがヒトに命令を出す社会が現実化することはなく、「意思決定はヒトが行うことはこれまでと変わりない。意思決定の迅速化を支援する技術の開発が、我々の大きな役割」(同氏)とし、その意思決定を支援するための技術の1つがAI(説明できるAIを含む)だとした(上の写真を参照)。さらに同氏は、意思決定支援の技術をもう1つ紹介している。組み合わせ最適化問題を解く専用のコンピューターで、今回、それを実用化レベルに引き上げられたとした(詳細は後述する)。

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