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タカタの記者会見の様子
 東洋ゴムの免震ゴム偽装、ホンダの「フィット ハイブリッド」をはじめとする一連のリコールなど、近年、安全を脅かすような事故や品質問題が後を絶たない。日本が誇ってきた「品質」が揺らいでいるのではないか――。こうした指摘を耳にすることが多くなった(関連記事)。タカタのエアバッグ問題も、相安定化硝酸アンモニウムを使ったインフレーターの製造と販売を中止すると発表したものの、いまだ原因の特定には至っておらず解明作業が続いている(関連記事12)。

 一方、品質の重要な要素である「安全」という面では、2015年には幾つかの前向きな変化がみられた。その1つが、7月に安全の大家である明治大学名誉教授の向殿政男氏の「安全功労者内閣総理大臣表彰」受賞である。同氏は製品安全・機械安全の大家。今回の受賞は、その長年の活動が認められたものだ。日本では、事故が起こると企業や人が激しく糾弾されるが、普段は「安全であること」は空気のように当たり前であまり注目されない。製品安全に向けた地道な取り組みが評価されたことは、日常的な安全の重要性を認識するという点で、日本の安全文化の構築に大きな意義があるだろう。

図2 安全功労者内閣総理大臣表彰を受賞した明治大学名誉教授の向殿政男氏(写真左)