図1 豊田章男氏と三井正則氏(右)
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図2 豊田章男氏と鈴木修氏(右)
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図3 Carlos Ghosn氏と益子修氏(右)
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 2016年は、日本の自動車業界で再編が加速した。トヨタ自動車は2016年8月に、ダイハツ工業を完全子会社にした(図1)。これを機にダイハツは、両社のグローバルな小型車開発という重要な役割を担うことになった。

 その一環として両社は2017年1月に、新興国向け小型車事業を担当する社内カンパニーを設置した。同カンパニーのチェアマンにはダイハツ社長の三井正則氏が、プレジデントにはトヨタ常務役員の小寺信也氏が就任した(関連記事1)

 2016年10月にはトヨタとスズキが、業務提携に向けた検討を始めると発表した(図2)。主に「自動運転車」や「コネクテッドカー(つながるクルマ)」の技術開発で協力する。両社で協力し、新しい技術分野における世界の自動車開発競争を勝ち抜くことを目指している(関連記事2)

 スズキとの業務提携を検討する理由についてトヨタ社長の豊田章男氏は、「今後のインフラ開発における協調や標準化に向けて、仲間づくりが重要になる」と言う。仲間を増やすことで同社は、将来の持続的な発展に向けた布石を打っている。

日産は三菱との連携強化

 仲間づくりを進めているのはトヨタだけではない。日産自動車は2016年10月、三菱自動車への出資が完了したと発表した(図3)。三菱の発行済み株式の34%を、日産が2370億円で取得した。

 これにより、日産は三菱の単独筆頭株主になった(関連記事3)。2016年12月には、日産会長兼社長のCarlos Ghosn氏が三菱の取締役会長に、三菱取締役会長兼社長の益子修氏が取締役社長に就いた。

 Ghosn氏は、「連携強化による初年度のシナジー効果は三菱で250億円、日産で240億円を見込んでいる」と言う。2017年度には営業利益ベースで三菱は400億円相当、日産は600億円相当の効果が得られると見る(関連記事4)