特集

未稼働案件への措置で太陽光の「デューデリ」が複雑化

<第13回>認定時期や許認可などを確認、「買取価格」を確定

2018/12/26 05:00
大串卓矢=スマートエナジー社長
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一体、買取価格はいくらなのか?

 経済産業省は12月5日、事業用太陽光の長期未稼働案件への措置(制度改正)に関し、開発の進んだ大型案件に配慮した修正内容を公表した。それでも、未稼働案件に関して申請締切日と運転開始期限が設けられたため、許認可リスクを調査し、どの年度の買取価格が適用されるのかを見極めることは非常に重要だ。今回は、制度改正により必要となる太陽光案件のデューデリジェンス手続き(以下「DD」)について解説する(図1)。

図1●修正後の措置の対象と「本格着工済み案件」の要件と例外
(出所:経産省)
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「未稼働案件」対応措置のあらまし

 今年10月に経産省は、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法施行規則」(以下、特別措置法施行規則)の一部を改正し、買取価格32円・36円・40円/kWhの滞留案件を一掃することを発表した。12月発表の修正案で、個々の案件の事情に譲歩したものとなっているが、この改正の施行によりそれぞれの状況に応じて早期に工事着工申し込みが受領されなければ、価格が21円になることが確定する。

 今回の改正において、個々の状況のなかで、林地開発許可取得と環境アセスメントの対象かどうかが判断基準となっている点が重要である。

 林地開発許可を取得済みの案件については、そもそも12月公表の修正案から除外されることとなった。林地開発を取得しない、もしくは取得前の2MW未満の案件については、「着工申し込み」の受領期限は2019年3月31日、運転開始期限を原案の2020年3月31日のままとなった。2MW以上の案件については、修正により9月30日にそれぞれ6カ月延び、着工申し込み提出期限は8月末目途となった。また、条例アセスの対象となっている案件に関しては、提出期限が2020年2月末に、受領期限が2020年3月31日になった。運転開始期限についても、2020年12月31日に設定された(図2)(図3)。

図2●修正後の「系統連系工事着工申し込み」提出期限と受領期限、運転開始期限
(出所:経産省)
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図3●修正後の「系統連系工事着工申し込み」受領日と適用される調達(買取)価格
(出所:経産省)
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