どの「ルール適用」なのかを選ぶ

 日本の固定価格買取制度(FIT)の特徴は、経産省の認定と電力会社との受給契約の日付で、売電単価を定義する点である。運転開始日でFIT単価を決めるのではなく、認定日で決める点が他国と異なる制度である。したがって、事業用太陽光発電事業を精査する場合に、まず重要となるのが、METIの認定をいつ取得したか、電力会社との受給契約をいつ取得したかのエビデンスを入手することである。

 まず見極めが必要なのが、3年ルールの適用案件か否かの峻別である。3年ルールは2015年4月1日から2017年3月31日まで経産省による認定を受け、2016年7月31日までに接続契約を締結した案件に適用される。3年ルールの特徴は、認定日から3年(2020年3月31日が多い)以内に運転を開始する必要があることで、この期限を過ぎると、20年の買取期間が遅れた分短縮される。ただし、2018年8月1日以降に接続契約をしたか、系統入札プロセスへ参加していることで接続契約の締結が2017年4月1日以降になる場合には、接続契約を締結した日から数えることとなる。この3年ルールに適用されれば、今回の制度改正は影響を受けないことになり、既存のルールが適用となる。

 混乱しやすいが、3年ルール前は経産省の認定日で買取価格が決まったが、3年ルール以降は接続契約締結日で買取価格が変わることに注意が必要だ(図4)(図5)。

図4●申請認定日付による整理(年度)
(出所:筆者作成)
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図5●調達価格が変更される事業計画の変更整理表(2018年12月10日更新)
(出所:経産省)
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 まとめると、2015年4月1日から2017年3月31日に認定を受け、2016年7月31日までに接続契約を締結した場合は、今回の制度改正の対象案件となる。2016年8月1日から2017年3月31日までに電力会社との接続契約を締結した場合は、3年ルールが適用される。そして、2017年4月1日以降の接続契約については、21円もしくは入札対象案件として、新認定制度が適用となる。