特集

ファイナンスの「腕」が再エネ事業の競争力に

<第10回>多様化するメガソーラー事業の資金調達手法

2018/08/22 05:00
大串卓矢=スマートエナジー社長
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 経済産業省の公表値によると、2017年9月現在、太陽光発電の設備認定量は71.7GWに達する一方、運転開始済みのものは36.7GWに留まる。すなわち、今後、太陽光発電だけで最大で約35GWが建設されることになる。

 これは裏を返すと35GW分の建設費が手当てされることを意味する。仮に1MW=3億円で換算すると、10.5兆円もの資金投下が確定していることになる。それを支えるのが、環境関連の金融(ファイナンス)である。今回は太陽光発電ビジネスを金融面から俯瞰する。

金融機関は再エネローンに積極的

 発電事業にとって、ローン(融資)を活用することで自己資金を最大限活用することが可能となる。金融機関サイドも、太陽光発電に対する融資は積極的な姿勢を見せている。シーズとニーズがマッチングしている。

 太陽光発電に関し、コーポレートファイナンスから始めた金融機関も、プロジェクトファイナンスも対応できるところが増えている。地方銀行などもいまはシンジケートローンに参加したり、独自で再エネローンを実行したりしている。比較的事業性が良く、セカンダリ市場も活発になりつつあるため、担保価値も高い太陽光発電は、ローンをつけやすい事業であるとの認識が広まったためである。

 今後は、太陽光発電だけではなく、バイオマス燃料発電や風力発電など、相対的に事業リスクが高い領域での融資需要も伸びることが予想される。金融機関としてもその需要を上手く取り込んで、融資残高の増大を実現したいと考えているだろう(図1)。

図1●地銀の参加したプロジェクトファイナンスの例(出所:東邦銀行プレスリリース資料)
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