リサイクル事業者に処理が殺到

 2030年から廃棄太陽光パネルの大量排出問題が発生する。2039年には80万tのパネルが廃棄物として処理されると予想される。太陽光パネルは有害物質を含有するため、それらが放置・不法投棄されると、有害物質の流出・拡散へつながる。

 しかし、一度に大量の産業廃棄物が排出されれば、それらを円滑に処理するは容易でなく、環境省はすでに危惧している状況である。

 それに備えて、経済産業省や環境省は各種規制を強めており、FIT終了時の原状回復費としての費用を第3者に積み立てることを義務化すべきとの意見が出ている。現状では廃棄費用の積み立て計画の進捗状況を報告し、必要に応じて報告徴収・指導・改善を行うようになっている。太陽光パネルの適正処理・リサイクルが義務化されれば、リサイクル業者への処理依頼が殺到することも考えられ、事業者としては注意が必要である。

 つまり、太陽光発電事業者としては、原状回復に関して追加支出を迫られるリスクがあり、そのリスク対処を考えておく必要がある。特別高圧送電線に連系する大規模な発電所を運営する場合なら、個々のパーツの耐用年数を確認しながら、順次の更新計画を立てるのが有効である。それにより、システム全体としての耐用年数が伸びる。また、原状回復費など費用の積み立てに関しては、会計上、固定資産除去債務の計上と合わせて、具体的計画を練れば良いだろう(図3)。

図3●今後、廃棄太陽光パネルは急増していく
(出所:「太陽光発電設備等のリユース・リサイクル・適正処分に関する報告書」2015年・環境省)
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