特集

太陽光の「自家消費」戦略を読み解く(page 2)

<第8回>FITの次に来る再エネ市場の主役

2018/06/22 05:00
大串卓矢=スマートエナジー社長
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初期投資ゼロでも自家消費が可能に

 太陽光発電を自家消費することを前提にシステムを設計するとき、電力消費量と発電量の割合を決定する必要がある。屋根の面積など、太陽光パネルを置く面積が最大発電量を決定する要因であるため、最大発電量には制約がある。

 しかし、スペースがあるからといって、そこにすべて太陽光パネルを敷き詰めてしまっていいのか、というとそうでもない。太陽光の発電量が電気の消費量より多くなった場合、余った電気(余剰電力)をどうするかによって、設計や手続きが変わるからだ。

 余剰電気をFITで売るか、非FITで売るか、それとも売らないか。余剰電気を売却しなければ、電力会社との系統連系協議は不要なので、簡易に発電システムを導入することができる。また、「発電能力<最大電力需要量」とすれば、補助金を獲得することもできるため、現在は電力の最大デマンド以下で設計することが主流となっている。

 また、自家消費では、イニシャルコストがゼロのスキームも各社から発売されている。屋根上太陽光の「第三者保有モデル」「PPA(電力購入契約)モデル」と呼ばれるもので、いわゆる昔の「屋根借りモデル」と似たスキームであるが、一定の期間(10年程度)はスキームオーナーから電気を買うことを条件に、自ら初期投資せずに、自宅の屋根上に設置した太陽光発電の電気を利用することが可能となる(図2)。

図2●イニシャルコスト・ゼロの太陽光発電導入スキーム(例)
(出所:ハウステンボス)
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