特集

「水上太陽光」の利点と課題、水中ロボットに期待も(page 4)

<第16回>世界の「水上」プロジェクトを日本が牽引

2019/04/24 05:00
大串卓矢=スマートエナジー社長
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「アンカリング」にノウハウ

 太陽光パネルについては、水上設置対応のものも多い。それほど特別なものではない。しかし、水上太陽光発電は水上に浮いている必要がある。将来的に水没しても良い太陽光発電システムが開発されるかもしれないが、現状のシステムにそこまでの耐水性はない。そこで、「フロート架台」と呼ばれる、太陽光パネルを搭載して水に浮かせるための部材が必要となる。フロート架台には、20年超の耐久性、風に吹かれても転覆しない、メンテナンスのために人が乗れることなどの性能が要求される。

 水上太陽光発電システムで最も考慮すべき設備の1つは、「アンカリング」と呼ばれる繋留である。風で水上を漂ってしまったり、ひっくり返ったりしないようにするために、水底や近くの岸へ太陽光発電システムを固定するための仕組みである。

 フロート架台にケーブルを繋げて、水底に沈めたアンカーなどにくくりつけ、フロートの「島」を所定の位置にしっかり固定する。ただし、水面は上下するので、ケーブルには余裕がなければならない。

こうした二律背反する要求をいかにクリアしていくかが、水上太陽光設備を設計する際の重要なノウハウになる(図4)。

図4●フローティングシステムの一例
(出所:三井住友建設、SMCテックパンフレット)
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