特集

「非FIT太陽光」の電気はどうやって販売していくのか?

<第16回>太陽光で発電した電気の「本当の価値」を考える

2019/03/27 05:00
大串卓矢=スマートエナジー社長、
印刷用ページ

 中国のSPIや米国NextraEnergyなど世界の主要電力事業者が出力2GW以上の太陽光発電設備を持つ時代となった。一方、中東では2セント/kWh以下の売電単価でメガソーラーが運営されている。日本でも主要電力会社が再生可能エネルギー電源を大規模に開発し、所有することについて表明したり、真剣な議論をしたりするようになっている。

 こうした一連の動きは、「太陽光発電は基幹電源になり得ない」と考えられていた時代から見ると、大きな変革である。制度的にも固定価格買取制度(FIT)の役割は終了に向かいつつあり、再エネ電気の「本当の価値」について考える時代となった。

経産省で太陽光の「自立化」を議論

 経済産業省は、第12回再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会(以下、小委員会)を開催し、第2次中間整理を公表した。それによると、再エネ大量導入のポイントは以下の4つである。FITからの自立はすでに織り込み済みだ(図1)。

図1●再エネ大量導入のポイント
(出所:経産省の資料を基に日経BP作成)
クリックすると拡大した画像が開きます

 電力システムにおける電源は、FIT制度以降、急速に変革され、従来の大規模集中型に加え、分散型電源が急拡大したほか、流通面でも小売りが全面的に自由化され、新規に参入した新電力会社がシェアを伸ばした。系統運用もコネクト・アンド・マネージ(C&M)に代表されるような柔軟な運用が目指されている(図2)。

図2●電力システムの変容と再生可能エネルギーの新たな活用モデル
(出所:経済産業省資料)
クリックすると拡大した画像が開きます

 今後も変革を進めるために、再エネの「FITからの自立」については、小委員会の中間整理でも重要な論点となっている。なぜなら、太陽光発電に代表される再エネ発電システムのコストが下がったため、「卒FIT」が現実的な選択肢として見えてきたからである。

 太陽光発電のコストが、卸電力市場など系統に流れる一般的な電力価格に近付き、将来的にはより安くなることが予想される。「RE100のため」、「電力小売りのため」など、FITを利用しない太陽光も増えてきた。そうしたなかで、「FIT切れ」も現実問題となってきた。

  • 記事ランキング