火力に近づくコスト競争力

 経済産業省資源・新エネルギー課の山崎課長は、再エネを基幹電源として位置づけたものの、今以上の導入には「コスト競争力」と「長期安定電源化」が必要との認識を示している。長期安定は、「地域共生」「適正な事業運営」「再投資」が要素という。

 このうち、「コスト競争力」については、どの程度なら競争力があると言えるのだろうか。この点、本稿では太陽光発電事業について考える。

 コスト競争力として、まずは他の電源との比較が重要となる。指標となるのは、石炭火力、LNG火力の発電コスト約10円/kWhである。太陽光の不安定性、夜間発電できないこと等を考慮するとまずは10円を切ることが重要である。

 単純に1kWの太陽光モジュールで毎年1000kWh発電し、20年稼働できると仮定すると、ランニングコスト・イニシャルコストを含めて20万円/kWのコストが達成できれば、10円/kWhが達成可能である。

 現状で、筆者の聞く範囲で、最近の太陽光発電システムのイニシャルコストは17~25万円/kWとなっていることから、まだ10円/kWhには達していないと思われる。日本のイニシャルコストも下がり続けてはいるものの、まだ世界標準のコストより高いと言われている。

 逆に言えば、太陽光発電のコストはまだ下げ余地を残していると言っていいだろう。2018年度の2MW以下の太陽光発電の買取価格は未定であるが、20円未満でもまだ普及可能であると言える(図3)。

図3●国内の太陽光発電のコストはまだ高い
(出所:電気事業連合会「原子力・エネルギー図面集」)
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